野生のキツネがペットになるまでにかかる年数

毎回深く感動させて頂いているNHKの番組「いのちドラマチック」ですが、今回はスペシャルでした。

テーマは、オオカミがどうやって犬になったのかでした。

そもそもオオカミと犬が同じ生き物だなんて私は知りませんでした…。

遺伝子レベルではオオカミと犬はほぼ同一なのだそうです。

 

オオカミがイヌになった過程を知るために紹介されたのが、ロシアで行われているキツネを使った実験でした。

野生のキツネから人なつっこいキツネを選び交配し、その子供から更に人なつこい個体を選び、それらを掛け合わせる…ということを繰り返して50年。

キツネは完全にペットになってしまいました。

イヌのようにしっぽをふり人に好意を示し、なんとお手やお座りまでやってのけるものまでいるのだそうです。

今までの遺伝子学では、こうした大きな変化の原因として突然変異を挙げていましたが、たった50年でこれほどたくさんの突然変異が起きるというのは考え難く、キツネたちに起きた変化は突然変異以外の現象ではないか?と研究者は考えているようです。

具体的には、ある遺伝子の活動が起こる順番や時期、そして期間の違いということが原因ではないかと番組では紹介していました。

例えば、警戒心を促すホルモンの分泌に関係のある遺伝子が活性化する時期が遅くなると、警戒心がない子供のようにいろいろなものに好奇心を持って接するために色々なことを覚えることが出来る可能性が増えるのだそうです。

これは人間とチンパンジーにも言えることだそうで、両者の遺伝子は98%同じなのだそうです。

しかし、人間はチンパンジーとくらべ脳が発達する時期とスピードが遅いためいろいろなことを学習出来るのだそうです。

 

人と接することで警戒心を減らしたキツネがペットになる。オオカミ、牛、馬、羊などの家畜も同じような歴史をたどった可能性が高いのだそうです。

 

ロシアの研究者の先生は次のような内容のことをお話していました。

動物が人間に近づき家畜化された。そして人間は人間に近づき警戒心を減らし優しさを持って接することで文明が発展した…。

とても深い話です。

哲学、宗教学、化学、生物学、社会学… なんだか境界線が薄れてきているように感じるのは私だけでしょうか?

 

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