3日連続でS先生のお話です。
私の話が「軽妙だけど深みが無い」理由は、過去の幸せを十分に味わっていないからとのご指摘を頂き驚いていると、更に続けて先生はその解決の助けになるツールを私にくださいました。
先生はそのツールを「自分年表」とおっしゃいました。
このツールはとてもシンプルで手軽です。
必要なものはA4用紙2枚以上と筆記用具(書き直せるように鉛筆がおすすめです)だけです。
A4用紙は縦に使い真ん中で横に半分に(A5サイズになるように)折り、折り目がついたら開きます。
折り目線よりも上の段にはプラスのこと(良い出来事、うれしかった事)を、下の段にはマイナスのこと(悪い思い出、悲しかった事等)を書きます。
紙の左端がゼロ歳時で、右に行くほど年齢を重ねることになります。
例えば40歳の方がA4用紙を2枚使う場合は、1枚目が0歳から20歳、2枚目が21歳から40歳になります。
もう少し分かりやすくしたければA4用紙を縦に半分に(縦長に細長くなるように)折り目をつけると、1枚目の折り目が10歳時、2枚目の折り目が30歳時ということになります。
例えば「小学校2年生の時にかけ算九九を覚えるのに苦労した」という項目を書く場合は、まず小学校2年生は7歳か8歳ですから1ページ目の半分よりやや左側周辺に書くことになります。そして「苦労した」のはマイナスの事ですから下の段に書くことになります。
A4用紙が2枚以上必要な理由は実際にやって頂くとお分かり頂けると思いますが、書くスペースを十分に確保するためです。
ちなみに私の場合はA4用紙2枚で始めましたが、スペースが足りず途中でA4用紙4枚にしてやり直しました。
これほどシンプルなツールですが、効果は大きいと実際にやってみて感じました。
私の場合はプラスのことがどんどん出てきてあふれ出してきました。
そして小学校時代に仲良くしてくれた友達の名前がフルネームでどんどん思い出されてくるのです。
その名前を書いていくうちにS先生がおっしゃっていた「幸せを十分に味わっていない」ということの意味が徐々に分かってきたのです。
保育園の頃にみた空を真っ赤にするくらいたくさんの赤とんぼ、本当の意味で優しくしてくださった先生方、最近まで顔さえ思い出すことが無かったのにその当時は世界に他に誰もいないと思えるくらいに仲良くしてくれた友達…。
こんなことが私の中からあふれ出てくるのです。
と同時になんだか泣けてくるのです。 「あ~ 自分は何故こんなにたくさんの良い思い出を今まで忘れていたんだろう」…と。
素晴らしいツールです。皆様も是非お試しください。