魔法の数字「3」で やることリスト を作る その2

やることリストに魔法の数字「3」を応用する方法は以下の3つです

  1. 仕事の目的を明確にする
  2. 全体像を3つで書く
  3. 3つそれぞれに3つの詳細を追加する

 

2.全体像を3つ書く

「see the big picture」という英語を私なりに意訳したのが「全体像をつかむ」ということです。

目的を達成するのに必要なことの全体を100とした時に、3つの短い言葉で最低でも90%以上を表すのがこの段階で行うことです。

たくさんの事をたった3つのしかも短い言葉で表現しなくてはいけないので、当然表現はぼんやりとしたもの(抽象的)になります。

心情として、最初にはっきりとした表現(具体的)で細かくやることを100個でも200個でも必要なだけ書き出してしまいたいと思う方が多いようです。私も以前はそうでした。

でもいきなり細かいこと書くと最初からたくさんの事(例えば200個)を考えなくてはいけません。やらなくてはいけないことを書き忘れる可能性もあります。 そして何よりも200個の内、どれが大事かということを考えるのが大変なのです。

全体像をつかむやり方では、最初の時点で心配しなくてはいけないのはたったの3つです。しかもそれが全体の9割以上を占めるように作っていますので大切な仕事を書き忘れるという可能性は大きくさがります。

誤解を避けるために補足させて頂くと、具体的なやることを100個や200個必要なだけ作ることが駄目だと言っているわけではありません。

最初に3つを考えるやり方でも最終的には必要であれば100個や200個の具体的なやることのリストを作ります。 ただ、いきなり100個の具体的なリストを作ろうとせずに、まず最初は3つの抽象的なリストをつくってみましょう ということです。  

喩えるなら、大きな山をいきなり何も考えずに登りはじめるのではなく、山の全体を眺めてみて どのコースを上るか、どんなペースで上るべきかを考えてから歩きだすということかもしれません。

やることが10個程度の小さな仕事でしたらわざわざ全体像をつかむ必要はないかもしれませんが、20以上のステップをふまなくてはいけないような仕事でしたら最初に全体像をつかむ方が結局は早く終わることが多いと思います。(しかも成功の確率もあがります)

3つの項目を作る作業をする上で、自分の失敗例から気付いたことをいくつかご紹介したいと思います。

まずは「書くこと」です。 頭の良い方でしたら頭の中だけで考えることもできると思います。 でもそれでは必要以上に疲れますし、私のように「考えているつもり」症候群にハマル可能性もあります。

つまり、考えていると思っていて実はぼ~っとしているだけだったということです。 手が動いていなければ考えていないということが分かりますので「考えているつもり」症候群はかなり減ると思います。(書いた量=考えた量)

それから3つの項目はお互いに仲間である必要があります。 

例えば、リンゴ・ミカン・自転車 と書けば自転車が仲間はずれであることがわかります。また、オレンジ、ミカン、柑橘類というのも良さそうにも見えますが、柑橘類というのはここでは仲間はずれです。

この仲間外れを探す方法は自分で作った全体像をチェックするのに役に立ちます。

そして、一番大切なことは 3つのそれぞれが「必ず」 1.で明確化した目的をサポート(応援、補助、支援)していなければいけないということです。

どんなに素晴らしい全体像でも肝心の目的をサポートするものでなければ残念ながら役に立ちません。

逆を言えば、目的をきちんと理解していなければ目的をサポートする3項目を書くことは決してできないということです。

それでは仮に今回の目的を「主役のAさんが、半分以上の時間笑顔でいる誕生会を開く」として全体像を考えてみたいと思います。

まず最初に誕生会を構成する要素で考えみます。 誕生会には、会場、参加者、食べ物、飲み物、主役… 等々がとりあえず思い浮かびます。

そこで飲食物は会場に入ると考えると「主役 参加者 会場」という3つが誕生会を成立させるための最低要素ということがなんとなくわかります。

でもこのままでは目的をサポートしていませんので言葉を少し変える必要があります。やることリストの場合は、基本的に全ての項目が動詞になっている必要がありますので以下のように書き換えてみました。

  1. 主役の事を調べる
  2. 参加者を集める
  3. 会場を用意する 

これでOKと言わずに、仲間外れが無いかを調べてみましょう。 そうするとどうも「主役の事を調べる」に違和感を感じます。

そもそも今回の誕生パーティーはサプライズパーティーにするのでしょうか? それとも前もってAさんに予定を伝えて来てもらうのでしょうか?

しかしここで注意しなくてはいけません。 どのようなパーティーにするかを考えて決めるのは既に実際の仕事の一部です。

全体を考え終わらないうちに仕事に取りかかってしまうのは、何も考えずにいきなり買い物に飛び出すのと同じになってしまいます。ここを焦る気持ちを抑えてもう少し考えてみましょう。

「主役の事を調べる」を「主役の好みに合わせたパーティーの内容を考える」としてはどうでしょうか? つまり日時、サプライズにするか、何人くらい呼ぶのか 等々を考えるということです。

  1. 主役の事を調べる 主役の好みに合わせた誕生会の内容を考える
  2. 参加者を集める
  3. 会場を用意する

ではこの3つを大きな声に出して読んでみましょう。 声に出してみると分かるのですが、1つ目に違和感があります。 どうやら文章が長すぎるようです…。

誕生日会は主役に笑ってもらうために開くのですから、主役の好みに合ったものにすることはわざわざここに書かなくてもよいのかもしれません。 そこで以下のようにしました

  1. 誕生会の内容を考える
  2. 参加者を集める
  3. 会場を用意する

時間軸で3つの項目を考えてみるというも時には有効です。 今回の例では 内容を考え、人を呼び、そして会場を用意するという時系列になっていてそれぞれのステップが終わるまでは次に進めないというタイプの全体像になっています。

さてこれで何となくではありますが、今回の仕事の目的とそのためにやることの全体像が見えました。

次はいよいよやることの詳細に入っていきます。

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