今さらながら「チーズはどこへ消えた?」を読みました。厳密には読んだというよりはCDで聴いたのですが…
結論から書くととてもすばらしい内容だと思います。主題は人生における「変化」とそれに対する対応についてです。
重いテーマなのでついつい構えてしまいそうですが、内容が物語になっているのでとてもリラックスして読めると思います。というよりも、主題については難しく考えずに、子供向けの物語として読んでも十分におもしろいのではないかと思えます。
表現するのが難しいのですが、物語が進む中で私は 力の抜けるような笑いを何度もしました。それも自分に対して… たとえて書くならば、暗い場所を一人で歩いているときに突然の物音に「う」に点々や「お」に点々が付くような驚きの声をあげた後に物音の正体が自分の足音だったと気づく… そんな時に出る 自虐的といいますか、自分がおかしくてしょうがない感じです。
物語の登場人物の行動をみて「あ~ あるある!」と言ったあとに、「あ… 自分だ…」とちょっとへこんで その後思わず笑ってしまうんです。そのときにみぞおちのあたりからす~っと力が抜けるんです。 でもがっかりとか悔しいとかではなく、「やられたな…」と気持ちよく負けを認められる感じです。 それで気づくと肩からも力が抜けているのに気づいたりするんです。
そのようなわけで、「毎日○○を失うのが怖い…」とか「現状を維持することにたくさんのエネルギーを注いで疲れてしまう」という方はもちろんですが、「なんだか肩に力が入っているな」とか「気持ちよく笑えてないな…」という方にもおすすめできる内容だと思いました。 もっとも翻訳版はおろか、原書すら「本」は見ていないので「本」の質についてはまだなんとも申し上げられませんが、内容は楽しんで、お役立て頂けると思います。
また英語を勉強している方は是非CDを聴いてみて下さい。ゆっくり、はっきりお話してくれるだけでなく、難しい単語はあまり多くなので楽しんで頂けると思います。